Bloom of Hedge

自作小説の更新雑記や読書感想・日常メモなど。 拍手お礼・コメントレスは「続きを読む」を押して下さい。

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2012/06/08

『つゆのあとさき』『濹東綺譚』読了

永井荷風著『つゆのあとさき』および『濹東綺譚』を読了しました。



『つゆのあとさき』に関しては、以前伏せ字だらけのを図書館で読んだと日記に書きました。→当時の記事(別窓)
その後、永井荷風の作品は2010年に著作権が消滅し、今年の5月には青空文庫にて公開となりました。
青空文庫の閲覧&ダウンロードページはこちら→図書カード:つゆのあとさき

以下、少しだけ内容に言及しています。

ずっと待っていたので喜び勇んで読んでみたところ、たいへん面白かったです!
たしかに当時の出版事情にするとやや過激ですが、直接的な表現があるわけでもないので、すんなり読めました。
昭和初期の緻密な風俗描写もさることながら、水商売で生計を立てる女性たちや周辺の男性たちの心理描写の巧みなこと!
同じ女給を題材にした、広津和郎の『女給』の目線は、常に「男に虐げられて可哀想な女給たち」への哀れみと同情に満ちていますが、荷風のそれはまったく違います。
情念と肉欲のうごめきあう底辺に沈む男女と同じ目線に立ち、彼らの生態を生々しく描き出しています。

昭和初期の風俗小説としても一級品だと思います。
わたしも手元に置いておくべく、岩波文庫の底本をすぐ買ってしまいました(笑)。





もうひとつ『濹東綺譚』。荷風と言えばこれ、いわば代表作ですね。
こちらも青空文庫にて公開されています→図書カード:濹東綺譚

こちらのほうも、戦前の玉の井の描写に優れ、なおかつ登場人物の心理描写に長けています。
とくに作者自身を投影した主人公「大江匡」の言いしれぬ孤独と哀切は、読むものの心に響きます。

しかし……個人的には『つゆのあとさき』の方が好みです。
おそらく、巻末の「作後贅言」が蛇足だと感じられるからかもしれません。
この「作後贅言」は、あとがきというよりエッセイという方が適切なもので、ストーリーとはなんの関係もありません。
けれどストーリーの元になるエピソードなどが所々挿入されているため、同じものを二回読まされている気分になってしまいます。
もちろん中身は十分面白く、当時の風俗描写や荷風の考え方など読み応えがあるので、いっそ単体で独立させて欲しかったですね。

とはいえ傑作には違いないので、昭和初期の風俗に興味がある方はぜひ。


青空文庫の底本です。




『つゆのあとさき』と同じ岩波で! という方はこちら(笑)。
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2010/07/08

ちはやふる

最近のお気に入り漫画に、末次由紀の『ちはやふる』があります。
ストーリーに勢いがあり、登場人物もみな魅力的。
どれも甲乙つけがたいけれど、わたしのお気に入りは「古典おたくでロリ巨乳」のかなちゃんです。
あとは現クイーン。細いのも丸いのも可愛い!(笑)

久々に手元に置いておきたいと思える作品でした。
今度amazonあたりで一気に買おうっと。
大人買いってワクワクしますよね(笑)。





以下、拍手&読んだよフォームお礼です。


拍手いただいた方、読んだよフォームを押してくださった方、返信不要でコメントいただいた方、本当にありがとうございます!
現在は更新停滞中ですが、水面下ではいろいろ画策しておりますので、またぜひいらしてくださいね。
お待ちしております!

2010/06/26

魔風恋風

以前ミッションスクールに関して調べていたときに参考文献で知った、小杉天外の『魔風恋風』を読んでみたいとずっと思っていましたが、なかなか手に入らなくて(大阪屈指の図書館でも後編しかないという体たらく)、あきらめかけていました。
電子書籍ならかろうじてあるから、それを買うかなあ……と考えていたところ、たまたまよく利用するブックオフオンラインに中古で出ていたので、速攻購入。
値段も安かったし、相当昔の作品なので、よく図書館の書庫から出てくるようなボロボロなのを想像していました。



届いた本は、とてもよい状態でした。うちにある蔵書よりも綺麗なくらい(笑)。
読む前に奥付を確認。1951年初版で、今わたしが手にしているのは1999年の第10版でした。
うん、かなり新しいバージョンだな。
期待しながら開いてみたところ……。

よ、読めない……。

もともとのオリジナルが新聞に連載されたのが明治三十六年、岩波文庫から発売されたのが戦後の昭和二十六年(これが初版)。
どうやら、その初版を忠実に重版しているらしいです。
なので、旧字体&旧仮名遣いのオンパレード(振り仮名まで旧字……)。



ぬ、ぬかったわ……!
たまに古い作品を読むこともありましたが、いずれも新字体&現代仮名遣いに改められていたので、こうくるとは本当に予想外。
そういえば、唯一読んだことのある三島由紀夫の『春の雪』も、新潮文庫版では現代風に直されていたので、すらすら読めたっけ。
図書館でどっかの全集を見たら旧仮名遣い(さすがに漢字は新字体だった)でビビッた記憶があります。



個人的に、仮名遣いは慣れれば気にならないのですが、さすがに漢字はどうにも出来ません。
前後の文章で判断してなんとか読んでいますが……。
でも『戀』って感じは素敵ですよね。萌え(笑)。



以下、拍手&読んだよフォームお礼です。


かなり遅くなりましたが、拍手下さった方々、連打下さった方、そして読んだよボタンを押して下さった方々、本当にありがとうございました。
今現在は執筆より吸収の時期なので、書く書く言うてる諸作品が停滞していますが、そのうち浮上しますのでまたよろしくお願いいたします!

2010/03/06

『ハルシオン・ランチ』感想

『無限の住人』の作者である沙村広明氏の新作コミックス『ハルシオン・ランチ』を読みました。
実はこの作品の存在を知らなかったんですが、先日たまたま書店で見かけ、中身も確かめずに購入。

……もうね、氏の頭ん中をこじ開けて見てみたいです(失礼)。
どうやったらこんな奇抜でエキセントリックで突拍子のないアイデア(褒め言葉)が出るんだろう。
それがまた確かなデッサンでやたら緻密に描かれるもんだから、そのギャップたるや(笑)。
ちなみにわたしは、ブラコンでツンデレでビッチと思いきや純情で貧乏くじ引きまくり(褒め言葉)のメタ子がお気に入りです。
登場人物みんな好きですけどね(笑)。
続きが非常に楽しみです。
そんなわけで、good!アフタヌーンが廃刊にならないことを祈ります。




いつも思うんですけど、やっぱり台詞廻しって重要ですね。
沙村氏もそうだし、わたしの持ってる中だと『鋼の錬金術師』の荒川弘氏もそうかと。
わたしは台詞廻しがすごく苦手なので、これからも精進したいです。



以下、拍手コメント返信です。

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2009/10/06

漫画いろいろ

先月中頃~末にかけて、めずらしく続けて漫画単行本を買ったので、レポート。



まずは『無限の住人』の作者である沙村広明の短編集、『シスタージェネレーター』。
前回の『おひっこし』が猛烈に面白かったので、今回も期待して買いました。
それにしても、カバーイラストが誰だか分からん。
前もってチェックしておいたからよかったものの、店頭では絶対見過ごしてただろうな~。

『ブリギットの晩餐』は、アフタヌーン掲載時リアルタイムで立ち読み(←……)してたんですが、当時はなぜか内容が理解できませんでした。
今読み直したら結末までスッキリ分かり、いったいどこが理解できなかったのかが理解できないくらい。
それにしても、切ない話ですね。
戦争で子どもが泣くのは見たくないものです。

『エメラルド』も、予測不能の展開が気持ちいい!
こういう話が書けるようになりたいです。

今回は『制服は脱げない』のような、沙村節全開のコメディは少なかったですが、全体的に楽しめました。
でも麻雀のは1ミリも分からんかった……。




そしてすぐ後に発売された、『大奥』5巻。
一年に一度の発売なので、たいてい中身を忘れています(笑)。

第5将軍徳川綱吉は、“「生類憐みの令」のせいでバカ殿というイメージがあるが、実際はとても聡明だった”ということは知識として知っていましたが、なるほどこういうことか~と納得。

ついでに、あまりよく知らなかった「忠臣蔵」のおおまかなストーリーがやっと理解できました。
毎年年末にテレビドラマでやってるのに、イマイチ分からなかったんですよね。
たぶんに脚色が入っているだろうけども、個人的に美談とは思えない内容だなあ……。

『大奥』では、武家社会だった江戸の資料にあまり残っていない京の様子もうかがえるので、『十六夜綺譚』連載時に読んでおきたかったなあ、と思います。
『十六夜~』の時は資料集めに苦労したので……。




以下、コメント返信です。

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2009/06/19

なんて素敵にジャパネスク・8巻

数ヶ月おきに発売される『なんて素敵にジャパネスク・人妻編』の最新刊が出ました。
相変わらず煌姫がいい味出してますね。
由良姫もかわいい顔して頑固そうでよかよか。

氷室冴子さんの作品は、山内直実さんが漫画化した分だけ読みましたが、女性陣がバイタリティーにあふれててどれも大好きです。
『雑居時代』の数子ちゃんや家弓ちゃん、『ざ・ちぇんじ!』の綺羅君や女東宮、『蕨が丘物語』の四姉妹たち等々……。
思春期に読んだもんだから、すっかり「ヒロイン=男勝り」てのが刷り込まれてしまいました。
うちの女子がみんなチャキチャキなのは、きっと影響を受けたからだと思います(笑)。
『クララ白書』とか読んでみようかな~。

それにしても、氷室さんは若くして亡くなられたんですよね。
謹んでご冥福をお祈りします。




以下、拍手コメントお礼です。

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2009/05/26

吉原手引草

137回直木賞受賞作である、松井今朝子著『吉原手引草』を読みました。
そのものズバリなタイトルのため(笑)、受賞時に書店で平積みになっているのを見たときからずっと気になってはいたんですが、結局買わずじまい。
そうこうしているうちに文庫化されたので、さっそく購入。



この作家さんははじめて読んだんですが、歌舞伎に造詣が深いということらしく、描写の細やかさや文章の言い回しはさすが。
くわえて、吉原のしきたりを物語に組み込ませた形で一から説明しているので、「普段は時代小説は読まないけど、直木賞受賞作だから読んでみた」という読者層も、作品世界へ容易に入ることができます。

しかし、なまじ知識だけはついちゃってるわたしには説明部分が冗長に感じられ、かなり読み飛ばしてしまいました。特に序盤はテンポが悪かったから、ほとんど斜め読み状態。
あと、一応ミステリの体裁になっているんですが、真相解明などはあっさりしすぎて肩透かしを食らいました。
両立するのは難しいって分かってるんですけど、もうちょっとひねって欲しかった……。

感想。
吉原を題材とした小説としては、やや物足りない印象でした。
雰囲気はとてもいいんですけどね。
個人的には隆 慶一郎著『吉原御免状』の方が、「読んだぞー!」という達成感(?)はありました。
あれくらいブッ飛んでると、むしろ気持ちいいってゆーか(笑)。



どちらも文庫版です。




以下、拍手コメント返信です。

続きを読む ≫

2008/11/24

翻訳コンニャク

8月中旬から一ヶ月間の安静生活間、ヒマだったので片っ端から本を読んでたんですが、赤のいる生活にぼちぼち慣れた最近になって、また読書を再開しだしました。



わたしはこれまで、海外小説は両手両足で数えて足りるほどしか読んでません。
あの訳文独特の文体が、どうもイメージが沸きにくく思えてしまうんです。
しかし、ついこないだ読了した村上春樹訳『グレート・ギャツビー』は例外でした。
1920年代のアメリカを舞台にした小説のネタ探しにと、一番最初に映画を見てから某老舗出版社からの訳書を読んだんですが、これがまた堅苦しいのなんのって。
35年くらい前に刊行されたものなんですが、大正生まれの翻訳家が手がけたこともあり、結局三ページくらい読んだところで放り出してしまいました。

先日、ふと思い立って村上春樹版を取り寄せて読んでみたところ、ビックリするくらいすらすらと読めた上に、ごく自然にイメージが喚起されました。
映画では描かれなかった結末部分も、まるで見てきたかのように映像が浮かんだくらいです。
いやー、恥ずかしながら初村上だったんですが、いい本が読めました。




海外小説は翻訳者との相性が合うと、わりとすらすら読めますね。
『倫敦~』を書くために読んだシャーロック・ホームズの訳書も、図書館でいろんなバージョンを照らし合わせて一番しっくりきたのを選びました。
今まで読んできた少ない中では、創元推理文庫から出てるサラ・ウォーターズの作品が読みやすかったです。
『荊の城』は上下巻の長編ですが、一気に読破できました。

中身はどっちかってーと『半身』のほうが好きですが。

2008/07/07

月記と化す

もはや日記とも週記とも言えない状態のマイサイトですが、元気にやっています。
相変わらず大阪は暑いです。
不快指数なら日本で五本の指に入るのではないかと思われます。



最近とんと漫画売り場に行かなくなったせいで、知らない間にいろいろ新刊が出ていました。
『なんて素敵にジャパネスク・人妻編』なんて、手持ちが四巻で止まってたのにいつの間にか六巻が出てたり。
買いに行かねば。




ついでに、ずいぶん前に連載がフェードアウトになっていた『悪魔の花嫁』の最新刊が出てて即買いしました。

最終巻が出たの、17年も前だよ……。
リアルタイムで追っかけてたわけじゃないけど、驚きのブランクですな。
『悪魔の~』の既刊は引っ越し時に処分してしまったので、もう一回プリンセスコミックスで集めなおしたいです。
愛蔵版は収録順番がメチャメチャなので。



今続きを待っているのは、『鋼』と『働きマン』ですが、『働きマン』って連載してるの?

2008/01/22

修羅の花

日曜日は友人(♀)とコミックトレジャー(男性向き注意)に行ってきました。
お目当ては某ボーカロイド。
友人が大ハマリしてるため、私も予備知識として軽い気持ちで足を突っ込んだら底なし沼だった、てな有様。まさにミイラ取りがミイラになってます。
ワンカップ姐さんとアイス好きな兄のカップルが好き。ここでも姐さん萌えが。

幸いにも(?)抜けられなくなるほど買うこともなかったため、帰りにジュンク堂へ行ったところ、運命の出会いを果たしました。
漫画『修羅雪姫』の続編・修羅雪姫―復活之章 (復活之章上)です。
Amazonでイメージがなかったので、自分で撮影。
080122.jpg

まさか続きがあったなんて! 三十年以上前の漫画を蘇らせてくれた出版社に感謝。
一冊が高い×上下巻だったので一瞬躊躇したんですが、帯の煽り文句に惹かれてつい買ってしまいました。
明治時代の東京を舞台にした、美貌の女剣士・鹿島雪の復讐劇です。



そしてこのクール&ハードボイルドな原作を、娯楽作に仕上げた映画も絶品。
主演の梶芽衣子さまが美しすぎるのです。


梶芽衣子と言えば『女囚さそり』ですが、私は『さそり』よりこっちの方が好みです。
でも『さそり』もいいよ。シリーズ二作目なんて、さそりの台詞はわずか二言。
芽衣子さまの強烈な目力にただただ圧倒です。



そういえば、同じ本屋で沙村広明氏の『ブラッドハーレーの馬車』が単行本化してるのを発見。
沙村氏も『さそり』好きなんですよね。


かなり読みたいんですけど、Amazonのレビューのカオスっぷりに躊躇中。
な、悩む……。



以下、拍手コメントお礼です。



拍手くださった方々、ならびに1/20に返信不要でコメントくださった方、本当にありがとうございました!
『倫敦~』はほとんど感想をいただいていないので、とてもうれしかったですv
またいらしてくださいね、お待ちしております!

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Author:絵里衣
オリジナル小説書き。
花魁・女刑事・昭和初期・ヴィクトリア朝などをこよなく愛す。

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